SUS821L1|オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
ステンレス鋼/JIS G 4303・G 4304・G 4305(2021)
✔ 本ページの規格番号・規格値は、日本産業標準調査会(JISC)の規格票閲覧サービスで JIS G 4303:2021・JIS G 4305:2021 の原典を確認して記載しています(確認日:2026年8月5日)。
SUS821L1 の材質は、JIS G 4303:2021・JIS G 4305:2021 で規定されたオーステナイト・フェライト系ステンレス鋼です。以下の各表は、このJIS G 4303:2021・JIS G 4305:2021の原典を確認して記載しています。
SUS821L1 とは
SUS821L1 は、オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼に分類されるステンレス鋼です。
SUS821L1 の収載状況
| 棒(JIS G 4303:2021) | ○ 収載あり |
|---|---|
| 熱延板・帯(JIS G 4304:2021) | - 未確認 |
| 冷延板・帯(JIS G 4305:2021) | ○ 収載あり |
出典:JIS G 4303:2021 表1/JIS G 4304:2021 表1/JIS G 4305:2021 表1
化学成分(規格値)
| C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | Cu | N |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0.030以下 | 0.75以下 | 2.00〜4.00 | 0.040以下 | 0.020以下 | 1.50〜2.50 | 20.50〜21.50 | 0.60以下 | 0.50〜1.50 | 0.15〜0.20 |
出典:JIS G 4305:2021 表4(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)/確認日 2026年8月5日。溶鋼分析値、単位は%。「—」は規定がないことを示します。
機械的性質|冷延板・帯(JIS G 4305)
| 耐力 Rp0.2 N/mm² | 引張強さ Rm N/mm² | 伸び A % | HBW | HRBW/HRBS | HV |
|---|---|---|---|---|---|
| 400以上 | 600以上 | 厚2.0mm以下20以上/2.0mm超25以上 | 290以下 | HRC32以下 | 310以下 |
出典:JIS G 4305:2021 表10/確認日 2026年8月5日。1 N/mm²=1 MPa。
棒(JIS G 4303:2021 表4)の化学成分は、上表(冷延板)と同一です。同じ SUS821L1 であれば、棒で買っても冷延板で買っても成分の規格値は変わりません。
出典:JIS G 4303:2021 表4/確認日 2026年8月5日
機械的性質|棒(JIS G 4303)
固溶化熱処理を行った棒の機械的性質です(6.3)。供試材は JIS G 0404 の 7.6 の A類による。ただし、耐力は、注文者の指定がある場合に適用する。
| 耐力 N/mm² | 引張強さ N/mm² | 伸び % | 絞り % | HBW | HRC | HV | 適用寸法 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 400以上 | 600以上 | 25以上 | 40以上 | 290以下 | 32以下 | 310以下 | 75 mm以下 |
注a) 絞りは、平鋼には適用しない。ただし、注文者の指定がある場合、絞りの規定値は、受渡当事者間の協定による。
注b) 硬さは、いずれかの硬さによる。いずれの硬さを適用するかは、特に指定のない場合、製造業者の選択による。
出典:JIS G 4303:2021 表9/確認日 2026年8月5日。1 N/mm²=1 MPa。
棒には「絞り」の規定があります。板・帯の規格(G4304・G4305)にはない項目で、断面がどれだけ縮むかを示す延性の指標です。ただし注a) に「絞りは、平鋼には適用しない。ただし、注文者の指定がある場合、絞りの規定値は、受渡当事者間の協定による」とあります。丸鋼・角鋼・六角鋼には適用され、平鋼には適用されません。
適用寸法にも上限があります。オーステナイト系は径180 mm以下、それ以外の分類は75 mm以下。これを超える場合は「機械的性質の規定の要否、その規定値及び供試材の種類は、受渡当事者間の協定による」(6.1 a))となります。太物では規格値が自動的には効きません。
出典:JIS G 4303:2021 6.1 a)・表8〜表13 注a)/確認日 2026年8月5日
この規格に共通する事項(この鋼種はどの規格で買えるか・熱処理の状態を表す記号(表2)・冷延板・帯を注文するときの注意点・冷延板・帯を注文するときの注意点)は、SUS_D の分類ページにまとめています。
SUS821L1 の磁性(参考)
磁性は JIS の規格値ではありません。本ページに掲載した規格値(化学成分・機械的性質)とは異なり、以下は金属組織に由来する一般的な性質の説明です。
SUS821L1 は、JIS でオーステナイト・フェライト系(二相系)ステンレス鋼に区分されています。オーステナイト相とフェライト相の二相からなる組織で、フェライト相をもつため磁石に付きます(強磁性)。
溶体化処理をした状態でも磁性を示します。
種類の区分は JIS 原典(表1)で確認した事実です。磁性についての記述は JIS の規格値ではなく、参考情報です。
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当社の対応
当社が自社設備で加工しているのは SS400(一般構造用圧延鋼材)の厚板ガス切断・溶断です。SUS821L1 については、協力会社への手配を含めてお見積りを承ります。形状(棒・熱延板・冷延板)と寸法・数量をお知らせください。形状によって適用規格が変わります。
