STPL380|低温配管用鋼管
鋼管/JIS G 3460:2022
原典確認済み 規格値は、日本産業標準調査会(JISC)の規格票閲覧サービスで原典を確認して記載しています(確認日:2026年8月5日)。
STPL380 とは
STPL380 は JIS G 3460:2022(低温配管用鋼管)に規定された3種類のうちの1つです。
| 規格上の分類 | 炭素鋼鋼管 |
|---|
この規格の収載は STPL380・STPL450・STPL690 の3種類で、この鋼材図鑑の収録と完全に一致します。欠落はありません。
出典:JIS G 3460:2022 箇条4・表1/確認日 2026年8月5日
化学成分(規格値)
| 種類の記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni |
|---|---|---|---|---|---|---|
| STPL380 | 0.25以下 | 0.35以下 | 1.35以下 | 0.035以下 | 0.035以下 | - 注b) |
| STPL450 | 0.18以下 | 0.10〜0.35 | 0.30〜0.60 | 0.030以下 | 0.030以下 | 3.20〜3.80 |
| STPL690 | 0.13以下 | 0.10〜0.35 | 0.90以下 | 0.030以下 | 0.030以下 | 8.50〜9.50 |
出典:JIS G 3460:2022 化学成分表/確認日 2026年8月5日。単位は%。「必要に応じて、この表に記載していない合金元素を添加してもよい」と規定されています。
注a)「STPL380は、7.4 c) によって衝撃試験を実施しない場合、0.010 %以上の酸可溶性アルミニウムを含有しなければならない。酸可溶性アルミニウムの代わりに全アルミニウムを分析してもよく、この場合の含有率は、0.015 %以上とする」。
注b)「必要に応じてNiを添加する場合、当該種類が他の種類の規定値を満たして種類の区別ができなくなるほど添加してはならない」。
衝撃試験をやらないなら、その代わりにアルミで結晶粒を細かくしろ、という条件つきの規定です。
出典:JIS G 3460:2022 表3 注a) 注b)/確認日 2026年8月5日
機械的性質(規格値)
| 種類の記号 | 引張強さ N/mm² | 降伏点又は耐力 N/mm² | 伸び 11号・12号 管軸方向 % | 伸び 5号 管軸直角方向 % | 伸び 4号 管軸方向 % | 伸び 4号 管軸直角方向 % |
|---|---|---|---|---|---|---|
| STPL380 | 380以上 | 205以上 | 35以上 | 25以上 | 30以上 | 22以上 |
| STPL450 | 450以上 | 245以上 | 30以上 | 20以上 | 24以上 | 16以上 |
| STPL690 | 690以上 | 520以上 | 21以上 | 15以上 | 16以上 | 10以上 |
出典:JIS G 3460:2022 引張強さ・降伏点又は耐力・伸びの表/確認日 2026年8月5日
注a) 特に指定がない場合、降伏点は上降伏点(ReH)とする。また、降伏点が現出しないときは、耐力(0.2 %オフセット法:Rp0.2)を測定する。
厚さ8 mm未満は伸びの規格値が別表になります
厚さ8 mm未満の管で12号試験片または5号試験片を用いる場合、伸びは別表によります。その注記に計算の考え方が明記されています。
「この表の伸びは、管の厚さが8 mmから1 mm減じるごとに(本表)の伸びの値から1.5を減じた値を、JIS Z 8401の規則Aによって整数値に丸めた値である」。
薄いほど伸びの要求が下がる、という関係が計算式で示されています。「薄物だから伸びが出ない」のではなく、規格が最初からそう設計されているということになります。
出典:JIS G 3460:2022/確認日 2026年8月5日
シャルピー衝撃試験(規格値)— 低温配管用の中身
| 試験片の寸法 mm | 3個の試験片の平均値 J | 個々の試験片の値 注a) J |
|---|---|---|
| 10×10 | 21以上 | 14以上 |
| 10×7.5 | 18以上 | 12以上 |
| 10×5 | 14以上 | 10以上 |
| STPL380 の試験温度 | −45 ℃ |
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試験温度は鋼種で大きく違います。STPL380 が −45 ℃、STPL450 が −100 ℃、STPL690 が −196 ℃。−196 ℃は液体窒素の温度です。ニッケル量(3.20〜3.80% → 8.50〜9.50%)がそのまま到達できる低温の深さになっています。
Vノッチ試験片を使い、注a)「3個の試験片のうち2個の試験片の値は、この表の3個の試験片の平均値以上でなければならない」。
電気抵抗溶接鋼管は母材に加えて溶接部のシャルピー衝撃試験も行い、この場合の試験温度は −45 ℃です。
10 mm×5 mmの試験片が採れない寸法の管の場合、衝撃試験は実施しません。
出典:JIS G 3460:2022 7.4・表6・表7/確認日 2026年8月5日
材料と熱処理
箇条5 a)「管は、細粒のキルド鋼を用いて、表1に示す製管方法及び仕上げ方法の組合せによって製造する」。
| STPL380 の熱処理 | 焼ならし、焼ならし後焼戻し、又は焼入焼戻し |
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STPL450・STPL690 は「2回焼ならし後焼戻し又は焼入焼戻し」で、焼ならしを2回行う点がSTPL380と違います。
製管方法は STPL380 が継目無し(S)と電気抵抗溶接(E)、STPL450・STPL690 は継目無し(S)のみです。
冷間仕上げをした管は、冷間仕上げ後に熱処理を行うと規定されています。
出典:JIS G 3460:2022 箇条5・表1・表2/確認日 2026年8月5日
この規格に共通する事項(水圧試験か非破壊試験か、選べます・規格の基本情報)は、STPL の分類ページにまとめています。
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当社が自社設備で加工しているのは SS400(一般構造用圧延鋼材)の厚板ガス切断・溶断です。STPL380 については、協力会社への手配を含めてお見積りを承ります。外径・肉厚・長さ・数量と、製管方法の指定をお知らせください。
最終更新日:2026年8月17日
