石道鋼板株式会社
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SKH4|高速度工具鋼鋼材

工具鋼/JIS G 4403:2025

原典確認済み 規格値は、日本産業標準調査会(JISC)の規格票閲覧サービスで原典を確認して記載しています(確認日:2026年8月5日)。

SKH4 とは

SKH4 は JIS G 4403:2025(高速度工具鋼鋼材)に規定された13種類のうちの1つです。高速度工具鋼は、高温でも硬さが落ちにくいことを狙ってタングステン・モリブデン・バナジウム・コバルトを多量に加えた工具鋼です。

系統W系(Moの規定なし)

出典:JIS G 4403:2025 箇条4・表2/確認日 2026年8月5日

化学成分(規格値)

CSiMnPSCrMoWVCoCu
0.73〜0.830.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.5017.00〜19.001.00〜1.509.00〜11.000.25以下

出典:JIS G 4403:2025 表2/確認日 2026年8月5日。単位は%。「-」は当該元素の規定がないことを示します。

硬さ(規格値)

焼なまし温度 ℃(参考)硬さ HBW
850〜910 徐冷285以下

出典:JIS G 4403:2025 箇条7・表3/確認日 2026年8月5日

13鋼種の化学成分(表2)

記号CSiMnPSCrMoWVCoCu
SKH20.73〜0.830.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.5017.20〜18.701.00〜1.200.25以下
SKH30.73〜0.830.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.5017.00〜19.000.80〜1.204.50〜5.500.25以下
SKH40.73〜0.830.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.5017.00〜19.001.00〜1.509.00〜11.000.25以下
SKH101.45〜1.600.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.5011.50〜13.504.20〜5.204.20〜5.200.25以下
SKH401.23〜1.330.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.504.70〜5.305.70〜6.702.70〜3.208.00〜8.800.25以下
SKH510.80〜0.880.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.504.70〜5.205.90〜6.701.70〜2.100.25以下
SKH531.15〜1.250.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.504.70〜5.205.90〜6.702.70〜3.200.25以下
SKH541.25〜1.400.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.504.20〜5.005.20〜6.003.70〜4.200.25以下
SKH550.87〜0.950.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.504.70〜5.205.90〜6.701.70〜2.104.50〜5.000.25以下
SKH560.85〜0.950.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.504.70〜5.205.90〜6.701.70〜2.107.00〜9.000.25以下
SKH571.20〜1.350.45以下0.40以下0.030以下0.030以下3.80〜4.503.20〜3.909.00〜10.003.00〜3.509.50〜10.500.25以下
SKH580.95〜1.050.70以下0.40以下0.030以下0.030以下3.50〜4.508.20〜9.201.50〜2.101.70〜2.200.25以下
SKH591.05〜1.150.70以下0.40以下0.030以下0.030以下3.50〜4.509.00〜10.001.20〜1.900.90〜1.307.50〜8.500.25以下

出典:JIS G 4403:2025 表2/確認日 2026年8月5日。単位は%。

共通しているのはマンガンとりん・硫黄・銅だけです。Mn 0.40以下/P 0.030以下/S 0.030以下/Cu 0.25以下 は13鋼種で共通ですが、けい素は SKH58・SKH59 だけ 0.70%以下(他は0.45%以下)、クロムも SKH58・SKH59 だけ 3.50〜4.50(他は3.80〜4.50)と、高モリブデン側の2鋼種で枠が広がっています。

表2の本文に「この表に“-”と記載している元素及びこの表に記載していない合金元素は、溶鋼を仕上げる目的以外に、意図的に添加してはならない」と規定されています。

出典:JIS G 4403:2025 表2/確認日 2026年8月5日

13鋼種の硬さ(表3)

記号焼なまし温度 ℃(参考)硬さ HBW
SKH2820〜880 徐冷269以下
SKH3840〜900 徐冷269以下
SKH4850〜910 徐冷285以下
SKH10820〜900 徐冷285以下
SKH40800〜880 徐冷302以下
SKH51800〜880 徐冷262以下
SKH53800〜880 徐冷269以下
SKH54800〜880 徐冷269以下
SKH55800〜880 徐冷269以下
SKH56800〜880 徐冷285以下
SKH57800〜880 徐冷293以下
SKH58800〜880 徐冷269以下
SKH59800〜880 徐冷277以下

焼なまし温度は W系のほうが高く設定されています。SKH2が820〜880 ℃、SKH4が850〜910 ℃なのに対し、Mo系はすべて800〜880 ℃。硬さの上限は SKH40 の302 HBW が最も高く、SKH51 の262 HBW が最も低い値です。

出典:JIS G 4403:2025 箇条7・表3/確認日 2026年8月5日

工具鋼の「硬さ」は焼なまし硬さです

機械構造用鋼(JIS G 4051・G 4053)には機械的性質の規定がありませんが、工具鋼の規格は箇条7に「硬さ」を持っています。ただし規定されているのは焼なましを行った鋼材の硬さです。

JIS G 4404:2025 の 7.1 b)「注文者の指定によって、焼なまし以外の熱処理を行った鋼材は、11.2の試験を行い、硬さは、受渡当事者間の協定による」。つまり焼入焼戻し後の硬さ(HRC◯◯)は規格値ではありません。カタログでよく見る数値ですが、規格が保証しているものではありません。

ブリネル硬さの測定が困難な鋼材については、ロックウェル硬さ又はビッカース硬さによってもよく、その値は受渡当事者間の協定によるとされています。

出典:JIS G 4404:2025 7.1 a) b)/JIS G 4401:2025 7.1/JIS G 4403:2025 箇条7/確認日 2026年8月5日

規格の基本情報

JIS G 4403:2025。制定1950年10月24日、最新改正2025年12月22日。

出典:JISC規格詳細画面/確認日 2026年8月5日

この規格に共通する事項(JIS G 4403:2025 の収載は13鋼種です)は、SKH の分類ページにまとめています。

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