石道鋼板株式会社
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溶接構造用圧延鋼材

溶接構造用鋼/JIS G 3106:2024/11鋼種を収録

原典確認済み 規格番号は、日本産業標準調査会(JISC)の規格票閲覧サービスで原典を確認しています(確認日:2026年8月4日)。個別の鋼種ページには、当該JISで規定されている化学成分、機械的性質、適用条件などを、原典確認済みの範囲で掲載しています。

溶接性を保証した構造用鋼。炭素当量の管理と衝撃試験の規定があり、橋梁・造船・重量鉄骨など溶接組立の構造物に使われる。記号末尾A→B→Cの順にシャルピー衝撃保証が厳しくなる。

加工・取扱いのポイント

参考情報

この項目はJIS規格値ではありません。一般的な傾向、およびメーカー資料・当社の加工/調達経験にもとづく実務情報です。入手性・加工条件は時期・メーカー・数量によって異なります。

寒冷地・重要構造物はB種以上を指定されることが多い。YA/YBは降伏点を高めたグレード。

溶接構造用圧延鋼材の鋼種一覧

鋼種規格・成分の目安 参考特徴 参考
SM400A引張400〜510 N/mm²衝撃保証なしの基本グレード
SM400B引張400〜510・シャルピー27J(0℃)溶接構造の標準格
SM400C引張400〜510・シャルピー47J(0℃)低温靭性が最も厳しい
SM490A引張490〜610 N/mm²490N級の基本グレード
SM490B引張490〜610・シャルピー27J(0℃)鉄骨・橋梁の主力
SM490C引張490〜610・シャルピー47J(0℃)重要溶接部材用
SM490YA降伏点365 N/mm²以上降伏点強化型
SM490YB降伏点365以上・衝撃保証付き橋梁の主桁で多用
SM520B引張520〜640 N/mm²490と570の中間グレード
SM520C引張520〜640・衝撃47J同・高靭性グレード
SM570引張570〜720 N/mm²溶接構造用ハイテン。入熱・パス間温度管理必須
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この規格に共通する事項

この分類の各鋼種ページに共通する規定の解説です。

A種・B種・C種はシャルピー吸収エネルギーの違い

SM材の末尾の A・B・C は、シャルピー衝撃試験の規定の有無と厳しさを表します。化学成分にも差がありますが、実務で効くのはこちらです。

A種シャルピーの規定なし(SM400A・SM490A・SM490YA)
B種試験温度 0 ℃/27 J以上(SM400B・SM490B・SM490YB・SM520B)
C種試験温度 0 ℃/47 J以上(SM400C・SM490C・SM520C)
SM570試験温度 −5 ℃/47 J以上

いずれもVノッチ・圧延方向の試験片によります。SM570 だけ試験温度が −5 ℃と、C種よりさらに低温側で規定されています。

A種は衝撃値を保証しません。低温環境や板厚の大きい溶接構造には、B種以上を指定するのが一般的です。

出典:JIS G 3106:2024 表8/確認日 2026年8月3日

適用厚さが鋼種で違います

200 mm以下SM400A・SM400B・SM490A・SM490B
100 mm以下SM400C・SM490C・SM490YA・SM490YB・SM520B・SM520C・SM570

C種とY系・520系・570は厚さ100 mm以下に限定されています。厚板でB種相当の靱性が必要な場合は、適用厚さの上限に注意が必要です。

出典:JIS G 3106:2024 表2・表7/確認日 2026年8月3日

SS材との違い

SS材(JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材)P・Sの2元素しか規定しないのに対し、SM材は C・Si・Mn まで規定し、490級以上では PCM、B種以上ではシャルピー吸収エネルギーまで規定します。

「溶接構造用」と名のつくとおり、溶接することを前提に成分と靱性を押さえた規格です。溶接を伴う構造物では、SS400ではなくSM400B以上を指定するのが基本になります。

出典:JIS G 3101:2024 表2/JIS G 3106:2024 表2・表6・表8/確認日 2026年8月3日

年版について

JIS G 3106 の最新改正は 2024年2月20日です。制定は1952年11月15日、全26ページ。

出典:JISC規格詳細画面/確認日 2026年7月30日

溶接割れ感受性組成(PCM

490 N/mm²級以上のSM材には、溶接割れ感受性組成 PCM の上限が規定されています。熱加工制御(TMCP)を行った鋼板に適用される値です。

PCM は低温割れ(遅れ割れ)の起こりやすさを示す指標で、炭素当量より低炭素・高強度鋼の実態に合うとされています。値が小さいほど予熱を省略しやすくなります。

出典:JIS G 3106:2024 表6/確認日 2026年8月3日