軟鋼線材
線材・鉄線/JIS G 3505:2024/10鋼種を収録
原典確認済み 規格番号・鋼種一覧は、日本産業標準調査会(JISC)の規格票閲覧サービスで原典を確認しています(確認日:2026年8月5日)。個別の鋼種ページには、原典で確認した規格値を掲載しています。
鉄線・亜鉛めっき鉄線などの製造に用いる線材です(溶接棒心線用線材を除く)。JIS G 3505 には機械的性質の規定がなく、化学成分・寸法・外観だけを規定しています。
押さえておきたい点
本体の表1は8種類ですが、附属書JA(規定)特別品質規定の表JA.1に SWRM2・SWRM4 の2種類があり、合計10種類です。記号の数字は炭素量の目安。キルド鋼を指定する場合は記号末尾に K を付けます(例:SWRM10K)。化学成分にけい素(Si)の規定はありません。
軟鋼線材 の鋼種一覧
| 鋼種 | 分類・規格 | 特徴 |
|---|---|---|
| SWRM2 | C 0.04以下 | 附属書JA 表JA.1(超低炭素) |
| SWRM4 | C 0.06以下 | 附属書JA 表JA.1(超低炭素) |
| SWRM6 | C 0.08以下 | 本体 表1 |
| SWRM8 | C 0.10以下 | 本体 表1 |
| SWRM10 | C 0.08〜0.13 | 本体 表1 |
| SWRM12 | C 0.10〜0.15 | 本体 表1 |
| SWRM15 | C 0.13〜0.18 | 本体 表1 |
| SWRM17 | C 0.15〜0.20 | 本体 表1 |
| SWRM20 | C 0.18〜0.23 | 本体 表1 |
| SWRM22 | C 0.20〜0.25 | 本体 表1 |
※ この規格は機械的性質を規定していません。調質・焼入焼戻し後の強度や硬さは、熱処理条件およびメーカーの仕様によって異なります。数値が必要な場合は、ミルシートまたはメーカー資料をご確認ください。
この規格に共通する事項
この分類の各鋼種ページに共通する規定の解説です。
種類は10種類(本体8種+附属書JA 2種)
箇条4 に「線材の種類は、10種類とし、種類の記号は表1及び表JA.1による」と規定されています。本体の表1にあるのは8種類で、残る2種類(SWRM2・SWRM4)は附属書JA(規定)特別品質規定に置かれています。
| 表1(本体・8種) | SWRM6、SWRM8、SWRM10、SWRM12、SWRM15、SWRM17、SWRM20、SWRM22 |
|---|---|
| 表JA.1(附属書・2種) | SWRM2(C 0.04%以下)、SWRM4(C 0.06%以下) |
数字は炭素量の目安です。SWRM6 の C は 0.08%以下、SWRM22 は 0.20〜0.25%。SWRM6・SWRM8 は炭素・マンガンとも上限だけの規定ですが、SWRM10 以降は下限もつきます。
出典:JIS G 3505:2024 箇条4・表1・表JA.1
キルド鋼指定は記号末尾に「K」
キルド鋼を指定する場合は、種類の記号の末尾に K を付記します(例:SWRM10K)。
規格の注記には、その背景がこう書かれています。
種類の記号の末尾にKを付記することは、めっき線の線材の場合、鋼中に脱酸剤として添加されるけい素が、めっき被膜形成に影響を及ぼすことを背景としている。
亜鉛めっき鉄線などに使う場合、けい素の量がめっきののりに影響するため、脱酸方法まで指定できるようになっています。
出典:JIS G 3505:2024 箇条4・注記
適用範囲と対応国際規格
適用範囲:鉄線、亜鉛めっき鉄線などの製造に用いられる軟鋼線材について規定します。ただし、溶接棒心線用線材は除かれます(溶接棒心線用線材は JIS G 3503 の別規格)。
外観:「線材は、使用上有害な欠点があってはならない」としたうえで、「線材は、一般に検査によって全長にわたっての欠点の検出及びその除去は困難であるため、欠点を含む場合がある」と規格自身が明記しています。コイル内に見つかった欠点の取扱いは、必要な場合、受渡当事者間の協定によります。
対応国際規格:ISO 16120-1:2017 及び ISO 16120-2:2017 を基とし、技術的内容を変更して作成。英文の規格名称は Low carbon steel wire rods です。
出典:JIS G 3505:2024 箇条1・箇条8・序文
