橋梁用高降伏点鋼板
溶接構造用鋼/JIS G 3140:2023/JIS G 3140の6種類のうち通常材3鋼種を個別ページで収録
この区分に属する3鋼種(通常材)の規格値と、共通する事項をまとめています。
原典確認済み 規格番号は、日本産業標準調査会(JISC)の規格票閲覧サービスで原典を確認しています(確認日:2026年8月4日)。個別の鋼種ページには、当該JISで規定されている化学成分、機械的性質、適用条件などを、原典確認済みの範囲で掲載しています。
橋梁向けに開発された高性能鋼。TMCP技術により高降伏点と優れた溶接性(予熱低減・省略)を両立。数字は降伏点を表す。
橋梁用高降伏点鋼板の鋼種一覧
| 種類の記号 | 適用厚さ mm | 降伏点又は耐力 N/mm² | 引張強さ N/mm² | PCM % |
|---|---|---|---|---|
| SBHS400 | 6以上100以下 | 400以上 | 490〜640 | 0.22以下 |
| SBHS500 | 6以上100以下 | 500以上 | 570〜720 | 0.20以下 |
| SBHS700 | 6以上75以下 | 700以上 | 780〜930 | 0.30以下(厚さ50以下) |
出典:JIS G 3140:2023 表1・表3・表4/確認日 2026年8月5日。同規格には耐候性鋼板 SBHS400W・SBHS500W・SBHS700W も規定されていますが、本図鑑には未収録です。
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この規格に共通する事項
この分類の各鋼種ページに共通する規定の解説です。
熱処理と記号の付け方
SBHS の熱処理は「熱加工制御(TMCP)」が基本です。ただし、受渡当事者間の協定によって、焼入焼戻しなどの熱加工制御以外の熱処理を行ってもよいとされています。
熱加工制御によって製造した鋼板には、熱処理の記号は付記しません。熱加工制御以外の熱処理を行った場合は、種類の記号の末尾に次の記号を付記します。
| 焼入焼戻しを行う場合 | Q |
|---|---|
| その他の熱処理を行う場合 | 受渡当事者間の協定による記号 |
| SBHS500 | SBHS500 の鋼板を熱加工制御によって製造した場合 |
|---|---|
| SBHS700WQ | SBHS700W の鋼板を焼入焼戻しによって製造した場合 |
出典:JIS G 3140:2023 5.1・5.2
溶接性は「溶接割れ感受性組成 PCM」で評価する
JIS G 3140:2023 7.1 には「溶接性の評価指標は、溶接割れ感受性組成による」と規定されています。SM材やSGV材が炭素当量 Ceq を使うのに対し、SBHS は PCM を使う点が大きな違いです。
PCM = C + Si/30 + Mn/20 + Cu/20 + Ni/60 + Cr/20 + Mo/15 + V/10 + 5B ……式(1)
溶鋼分析値を用いて式(1)によって算出します。
| 種類の記号 | 厚さ mm | PCM % |
|---|---|---|
| SBHS400/SBHS400W | 6以上100以下 | 0.22 以下 |
| SBHS500/SBHS500W | 6以上100以下 | 0.20 以下 |
| SBHS700 | 6以上50以下 | 0.30 以下 |
| SBHS700W | 50超え75以下 | 0.32 以下 |
出典:JIS G 3140:2023 7.1・7.2・式(1)・表3